親と私の終活の話、時々自分語り

親が終活を始めたために悪戦苦闘する娘の話です。葬儀社のこと等、あまり表に出ないことについて書いてみようと思います。

各社の対応

日中はまだ暑いとはいえ、それでも流石にエアコンはもう使わないかなということで掃除をしようかと思っているところです、朝晩はすっかり涼しくなりましたね、おはようございます。


見積もりサイトを経由して届いた見積もり、個別に頼んだ見積もりが届き出しました。毎日ポストに入りきれずにはみ出している大きな封筒も見慣れました。ポストが壊れそうなくらいに詰まってた時はどうしようかと思いましたが。


葬儀について調べたところ、死亡してから24時間経たないと火葬はできないとのこと。ではドライアイスは1日〜2日分は必須のはず。

そして集合住宅に住んでいる母はおそらく自宅安置が無理なので斎場安置になるでしょう。

見積書ではなかなか金額が分かりにくい。確かに母の住む地域では「友引は火葬場が休み」など不確定な要素もあるでしょう、その場合は追加料金が発生するのも致し方ないことです。それでも、金額が想定しにくい見積書の多いこと。

その他についても、葬儀というものに無知な私にとっては確認したいことが山のようにあります。電話で細かいところを確認しなくてはなりません。

私は長く接客業をやってきました。電話対応もしたことがあります。1コールで出られなかった場合、「お待たせいたしました」と言うようにとも教わりました。

さて、現時点で6社ほど電話したわけですが、驚くことに「お電話ありがとうございます、○○社、担当(名前)でございます」と当たり前の電話対応をした会社が4社しかありません。

社名だけで個人名を名乗らなかった会社もありましたが、そこはまあ事前にメール相談させていただいていて、こちらが名乗ると「メールでご相談いただいた方ですね」とすんなり話が通ったことと社名を名乗っただけマシだと置いておくとして。

では残り2社はどうだったかというと「はい」だけです。「はい」って。会社に電話して「はい」なんて言われたのは初めての経験です。社名を名乗ることもありません、個人の家に間違えてかけてしまったのかと思ったほどです。ちなみにこの「はい」のうち1社が見積もりサイトを経由した葬儀社です。もう1社は「インターネットでの依頼は地域一番」を謳っている葬儀社でした。

佐藤葬祭の佐藤さんからの質問箱の返事もありましたが、見積もりサイトから頼んだ葬儀社は胡散臭いかも。そう思ったのはこの葬儀社のせいです。

きちんと名乗った会社はこちらの質問にも的確にお答えをいただきました。追加料金についてもはっきりと料金を提示していただけました。葬儀の際の動きがまるで見当付かない状態ですから、おそらくまだ尋ね損なっていることも多くあるのでしょうが、「お母様がご健在であるなら、出来ればご自宅へ伺いご相談をさせていただければ」ときちんと不安を取り除いてくれようという姿勢が見えました。

1社に関しては直送の資料がなかったのでプランとして直葬を扱っていないのか確認すると、あるとの返事。足りない資料は送りますと言ってくれましたが、届いたものは即席で作ったのかな?と思うような紙が一枚。あまり火葬式には力を入れてないんだろうなというのが伝わってきます。候補に入れておきますが、悩ましい対応です。

「はい」だけの会社は、2社とも正直料金だけなら安かったです。ですが、葬儀について何も分かっていない私をはっきりとバカにしてきたり、タメ口のおじいちゃんだったりで、大変不快な思いをしました。

この時点で見積もりサイトを経由した葬儀社に頼む気は失せていました。確かに料金だけなら見積もりサイトを経由した葬儀社、どこも安いです。きちんと対応してくれた葬儀社のほぼ半額です。ですが、電話対応一つマトモに出来ない会社に葬儀を頼むなんて恐ろしい。悲しみに暮れているであろう最期に葬儀社に憤って見送るなんて御免です。これからもまだ見積もりは届くでしょうが、見る気もありません。

見積もりサイトに頼んだことを後悔したのは、とにかく電話対応すらマトモに出来ない葬儀社を勧めてくるという点。まだ母も健在で慌てて決める必要にも迫られていない、そんな段階ですから不快な思いをさせられる葬儀社に頼むわけもありません。


母は昔は頻繁だった親戚づきあいを今はほとんどしていません。それは祖母の死亡を事後報告してきた伯父が関係しています。

祖父の財産は全て祖母が受け取りました。子供たちである伯父や母達は「子供達の誰も祖母の面倒を見られないから、せめて現金だけは持っていてもらおう」と相続放棄したのです。その祖母の面倒は、当時近所に住んでいた叔母が勝手に祖母の金庫を開けてお金を盗み出すなどトラブルがあり、散々揉めた末に最終的に長兄の伯父が看ました。看たと言っても、「ボケた」と言って施設に放り込んだだけのようでしたが。そんな祖母が持っている財産を独り占めするために祖母の死について事後報告してきたと母は察しているようです。祖父は最後の最後までバリバリ働いていた人です、元々炭鉱で働いていたこともあり、年金も一般の方より多かったと聞いています。それなりの遺産があったのでしょう。

祖父のお墓を建てた時、「500万したんだぞ」と自慢げに話しをした伯父の姿を見て、「こいつ、祖父の財産を好き勝手に使っているな」と感じたそうです。失礼な話ですが確かに伯父に500万の墓を建てる甲斐性はありません。祖父が遺した遺産を好き勝手に使っていると感じた母の勘はその通りなのでしょう。葬儀費用もお墓の費用も遺産から出すのは別におかしなことではありません。ですが、相続人全てに相談があって然るべきです。今時、500万のお墓は正直高級と言える部類です。母を含む兄弟達にお墓のことの相談もなく、相続の話も一切なかった事実を鑑みると、「好き勝手に使っている」と判断されて当然ですし事実でしょう。


そんなわけで兄弟を葬儀に呼ぶことも望んでいません。伯父が勝手に建てた墓に入ることも望んでいません。そして無宗教でありますから宗教者様をお呼びすることもない、こぢんまりとした葬儀になる予定です。なので直葬(火葬式とも呼ばれます)か一日葬と呼ばれる葬儀で送り出すつもりです。

いくら葬儀について知識が足りていないといっても、規模が小さいからと言っても、「あんな葬儀ならやらないほうがマシだった」そう思うような葬儀を出すことは本意ではありません。多少高くとも、「きちんと送り出せたね」と言える葬儀をしたいと思っています。

そのためにかかる費用は、きちんと電話対応してくれた会社はどこも似たようなものでした。一見して安いなと思っても必要なオプションをつけると結局は同じ金額くらいになります。これがおそらく「相場」と言われる額なのだろうと思っています。